メニュー

新型コロナウイルス検査、その4、抗原検査についてもう少し詳しく

[2020.08.10]

新型コロナウイルス検査、その4、抗原検査についてもう少し詳しく

皆様こんにちは!

今回新型コロナウイルス抗原検査について少し詳しく話をいたします。

抗原検査は、症状がある場合は健康保険が適応です。

抗原検査には、①迅速抗原診断(定性)キット、②抗原定量キットがあります。そして③どのような状況で有用なのかについて記述したいと思います。

 

 

目次

1.迅速抗原キット(定性検査)

2.抗原定量キット

3.どのような状況で有用なのか

 

 

本題にいる前に鼻咽頭ぬぐい液と唾液に再度触れておきます。鼻咽頭ぬぐい液を採取する際、咳を誘発しウイルスを拡散してしまうことがあります。院内感染予防のためには検査専用部屋と採取時医療者は厳重な防御衣着用が必要で検査可能な施設はまだ少ないです

一方唾液の検査は、主に自宅などで唾液を採取してきていただくため院内でのウイルス拡散はほとんどなく検査できる施設が増えてきました。

 

新型コロナウイルス抗原検査について話を進めてまいります。

1.迅速抗原診断キット(定性検査)

患者さんの鼻腔から検体(鼻咽頭ぬぐい液)を採取し、その場で短時間(約30 分)に、検査結果が判明できます。PCR検査にはない迅速性が有用です。しかし、感度はPCR 検査と比較すると低く、検出に必要なウイルス量の目安:PCR検査 →10ウイルス(RT-PCR)に対して迅速抗原診断キット(定性検査)→1000ウイルスと100倍の差があります。

発症2日目から9日以内の有症状者については、陽性、陰性の診断ができます。

現時点では、唾液ではこの検査はできません。

 

2.抗原定量検査

一般的に定量検査のほうが、定性検査より感度が高く、かつ鼻咽頭ぬぐい液、に加え唾液でも検査できます。有症状者では発症9日目までは、鼻咽頭ぬぐい液、唾液ともに陰性、陽性の確定診断に用いることが可能です。ただし検査には専用の機器が必要で結果が出るまで数時間から1日かかります。

 

3.どのような状況で有用

迅速抗原診断キット(定性検査)に関しては、外来、救急で肺炎を起こしている患者さんについてその場で新型コロナウイルス感染の有無を判定し隔離などの医療につなげられます。

医療従事者や入院患者に発熱などの症状がみられたときに速やかに感染の有無を判定し院内感染への迅速な対応につなげられます。

 

以上のように迅速抗原診断キット(定性検査)は30分程度で感染の有無を判定でき外来、救急での迅速な診断、院内感染の予防に有用です。抗原定量検査は、唾液でも検査が出来るので今後一般の診療所でもできるところが増えていくと考えられます。

ありがとうございました!!

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME