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新型コロナウイルス検査、その3、抗体検査についてもう少し詳しく

[2020.07.31]

新型コロナウイルス検査、その3、抗体検査についてもう少し詳しく

皆様こんにちは!

今回新型コロナウイルス抗体検査について少し詳しく話をいたします。

抗体検査で何がわかるの、何に使えるのか、この記事を読めば、詳しくなれます。

1.抗体検査は2種類あります

2.抗体検査でなにがわかるの?

3.抗体陽性なら再感染しないか?

この3つの新型コロナウイルス抗体検査について話させていただきます。

 

目次

1.抗体検査は2種類あります

2.抗体検査でなにがわかるの?

3.抗体陽性なら再感染しないか?

 

1.抗体検査は2種類あります(いずれも健康保険は使えません)

・抗体検査にはイムノクロマト法と呼ばれる迅速簡易検出法をはじめ種々の検査キットが研究用としてあります。10-20分で陽性、陰性を判定できます。ただしこの検査に関して厚生労働省のホームページに、疑陽性(誤って陽性)が確認されていて注意が必要と記載されています。迅速簡易検査は8000円から10000円です。

 

・もう一つが厚生労働省が6月に一般住民の抗体保有率調査を行いました。その際使われた検査法がスイスのロッシュ社、アメリカのアボット社の検査機器です。2日ほどかかる定量検査法です。定量検査は、4000円から10000円です。

 

2.抗体検査でなにがわかるの?

はしか、風疹などのウイルス性疾患では、IgM抗体(一般的には早期に上がる抗体)陽性、IgG抗体(少し遅れて上がり長く残る抗体)陰性のとき比較的最近にそれぞれのウイルスに感染したと判断します。

しかし新型コロナウイルスは感染して10-14日しないとIgM、IgG 抗体両方とも陽性となりません。つまり早期の診断には使えません。

一方発症して2週間くらいたつと、IgG抗体の陽性率は高く既感染の確認には役立ちます。

 

3.抗体陽性なら再感染しないか?

現時点では抗体検査で陽性が感染免疫獲得者であるかは不明というのが一般的な意見です。

一方前述したように厚生労働者が、定量検査法を用いて6月に東京、大阪、宮城県の新型コロナウイルス抗体保有調査を行いました。

その時の陽性者の血液を使って国立感染症研究所が行った中和試験によると、ロッシュ法、アボット法両方とも陽性の血液検体では、ウイルス感染を阻害する機能を持つ中和抗体が確認されたと7月2日報告が出ています。つまり両方陽性の人は感染免疫獲得者なのかもしれません。

 

以上まとめると、検査方法としては、①迅速簡易検出法よりは定量検査法のほうが精度は高そうです。②抗体が陽性だったときは過去に感染していたということは言えそうです。③感染免疫獲得(2度と罹らない)したかどうかは、現時点では不明ということは言えそうです。

ありがとうございました!!

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